コミケ81戦利品レビュー③すーぱーそに子デビューシングル『Phantom Vibration!』

マキシシングル&ドラマCD「ファントム・ヴァイブレーション!」 - 第一宇宙速度

冬コミの僕のサークルには、リアルそに子が居たような気もしないでもない今日この頃。
レビューその?は、モモーイが楽曲提供したすーぱーそに子デビューシングル『Phantom Vibration!』をお届けします。

この曲、モモーイの楽曲制作の思考プロセスが垣間見えて、非常に面白いものになっています。
おそらくこの曲の依頼を受けたモモーイは、
すーぱーそに子スーパーソニック→超音速
・超音速って言ったら戦闘機だよねぇ
・戦闘機の名前を調べてみよう。イーグル、ミラージュ、ファントム、トムキャット…。
・ファントムって響きが(・∀・)イイネ!! ニトロプラスが手がけたアニメの名前でもあるし
ということで、語感がピンときた「ファントム」を曲名に入れようと考えたのでしょう。

しかしこの「ファントム」という言葉、調べてみるとどうもあまり良い意味の言葉じゃないんですよね。
辞書で調べてみると、ファントムの対訳は「亡霊・幽霊・アンデッド・幻影」…。
ちなみに劇団四季が上演している「オペラ座の怪人」の原題は『Phantom of the Opera』。

しかし桃井さん、いろいろ調べるうちに『ファントム振動』なるフレーズにたどり着きます。
これは『幻想振動症候群』とも呼ばれ、「携帯が振動していないのに、振動したように錯覚する現象」を表す言葉。
僕にも経験あります。電話を待ってたときにポケットの携帯がバイブ動作したように錯覚したこと。

これは「携帯が鳴って欲しい、待っているのに鳴ってくれない」というシチュエーションに使える!
ファントム振動は21世紀の『ポケベルが鳴らなくて』だ!
いや、すーぱーそに子版『Mail me』だ!
という感じで、そこから先はノリノリで作ったと推測できます。

以上はあくまで僕の想像ですが、まあ大体合っていそうですよね?w
戦闘機からの連想も、曲のAメロを「TOM★CAT」のオマージュにすることで、きっちり使い切っています。
さすがはモモーイクオリティ。

個人的には最初に聴いたときの印象は「?」だったのですが、
今ではすっかりお気に入りの一曲。
何度も繰り返し聴くと味が出てくるタイプの曲だと思います。
ガールズバンド『第一宇宙速度』からのソロデビューであることを考えれば、
アイドル路線よりロックテイストの強いこの曲は、彼女のキャラクターにマッチしていると言えるでしょう。