3月11日に寄せて

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※南三陸 ホテル観洋のバルコニーにて撮影

 

震災から5年ということで、何処にもUPする機会のなかったエントリーを上げてみたいと思います。

 

実は昨年の10月上旬、宮城県石巻市などの震災被災地を訪れておりました。

 

10数年前に、友人たちと観光で訪れたことの有る石巻。主に石ノ森萬画館が目当ての旅で、石ノ森章太郎氏の功績や、作品愛などに触れることが出来る良質な展示が非常に好印象でした。

その石ノ森萬画館、2011年の東日本大震災では津波の直撃を受けたものの、幸いにも倒壊や展示資料の流出からは免れ、人的被害もなかったそうです。

とはいえ館内はヘドロの海。復旧作業には長期休業を要したとのこと。

ここ最近になってようやく営業を再開したことを知った僕は、意を決して現地に飛んだのでした。

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単に復興しただけでなく、当時は着ぐるみだけだった「シージェッター海斗」が、特撮映像化されてシアター上映されていたり、色々とブラッシュアップが施されていました。他にも興味深い展示がたくさんあって、遠路はるばる足を運んだ甲斐がありましたよ。

 

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石巻の町にはこんなオブジェが点在。これらは津波で流されてしまったものを再設置したのだとか。

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震災前はレトロなおもちゃを取り扱っていたこの店は、残念ながら業態変更していました。バーチャルボーイとソフトを定価で販売していた強気の店だったんだけどなw

 

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何気ないロードサイドの看板にも津波の警告表示が。

 

当日宿泊した「ホテル観洋」さんも、震災時はロビーを避難所とし、炊き出しや罹災者支援を長期にわたって行ったそうです。営業再開後のロビーには、そうした活動の記録を展示するコーナーが設けられていました。

 

そんな訳で、あれから5年の歳月が経ち、被災地は徐々に以前の姿を取り戻しつつあるわけですが、元通りとはいかない地域もあります。

三陸の沿岸部に来てみると。

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この写真、中央に写っている骨組みだけの建物は、南三陸町防災対策庁舎。女性職員が津波に流される直前まで防災アナウンスをしていたことは、あまりにも有名です。

その後ろにある土砂の山。

 

これが人工的に作られる「高台」。

 

津波が到達しないと思われる高さにまで盛り土をして、嵩上げした地面に商業施設などを建設する計画です。

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こんな盛り土が至る所にあります。

事情を知らずに訪れた僕にはかなりの衝撃でした。

 

「そこまでするのか」

 

とは言え現地はまだ造成中。

また数年後に、改めてここを訪れてみたいと思います。

この「復興」が果たしてどう推移していくのか。それを確かめてみたい。

 

そんな被災地探訪の秋の出来事でした。