【コラム】モモーイはアニサマに返り咲くことが出来るか

アニサマで感じた、大舞台に「推し」が居ない寂しさ


2日間に渡るアニサマ公演は、個人的にはもう大満足で、
特に「みんなで歌えるちょっと前のアニソン」が、盛り沢山だったことに狂喜乱舞。

でもね、やっぱりどこか寂しかった。
モモーイの居ないアニサマってやつが。
気持ち的には「そこに居て当たり前」なつもりだっただけに、余計。
昨年はRO-KYU-BUが桃井曲を歌ってくれた分、いくらか溜飲が下がった部分もあったけれど、
今年はアフィリアも千代丸曲を一曲だけで、ついにアニサマから桃井曲成分が消滅…。

そしたらTwitterモモーイがこの発言。

@momoiktkr わたしも、きょうのさいたまスーパーアリーナでひとつ夢をもらったぞ!やっぱり…わたし、あのステージに立ちたい。アニサマにもう一度シンガーとして出演したい、返り咲きたい!その目標に向かって、全てを包み込むようないいライブができるように、また明日からがんばるぞ! #anisama

ファンとしては実に心強いというか、よく言ってくれた!という感じ。
そう、その言葉を聞くのをずっと待っていた気がする。
モモーイが思うように、僕達モモイストも、
大観衆のリュームが生み出す銀河の渦の中心で輝く、モモーイの姿が観たいのだ。
もう一度、いや何度でも。


しかし…。
現時点でのアニサマ、いやアニソンを取り巻く環境を鑑みると、
モモーイアニサマに返り咲くのは、(現状では)かなり難しいと言わざるを得ないようだ。
果たしてモモーイは、どうやってこの局面を打開していくのか。


詳しく説明して行こう。
2011年に統括プロデューサーの交代があったアニサマは、それ以前から比べて、明確にテコ入れされた部分があった。
それは、「可能な限り、旬のアニメタイアップ曲を揃える」ということ。
それまでの「出場アーティストの顔ぶれが最優先」のラインナップを改め、「直近の話題作を中心に、曲主体での選抜」を推進する姿勢を見せたのだ。
(他にもマンネリ打破への取り組みが随所に見られる・・・まあ、限界も垣間見えた訳だが)

アニサマ常連と言われたアーティストたちも、この基準の前にふるいにかけられてしまい、
結果、アニソンを歌っていないと判断されたモモーイは、順当に?落選してしまった次第。
我々モモイストからすれば、「ゆるめは?アキバレンジャーは?」と異議を申し立てたいところだが、
結局のところ、ジャッジするのは運営側なのだから仕方が無い。

となると、来年モモーイアニサマに返り咲くためには、半ば必然的に
メジャーなタイアップソングを獲得する
必要があることが分かる。

ところがだ。
これがまた、とんでもなくハードルが高いのでありますよ皆の衆。

ものすごい勢いで二極化するアニソン


いきなり乱暴な論を展開させてもらうが、女性アーティストのアニソンは「現在」この2パターンのどちらかしかない。

・いわゆる「Elemental Garden」制作の楽曲群に見られるような、「スタイリッシュでカッコイイ」曲
・番組発の単発企画ユニットや、声優ユニットが歌う「POP・にぎやか・電波」曲

シリアス系の作品には女性アーティストが充てがわれることが多いが、
彼女たちが歌うアニソン主題歌は、軒並みカッコイイ系ばかり。
ここは競争率もかなり高い上に、実力派がずらりと揃ってる。
モモーイが主題歌を狙ってこの路線に参入するのは、かなり苦しそう。

で、モモーイが得意とするトンドル系の曲を武器にしようとすると、
コメディ系の番組をターゲットにするのが得策に見えるが、
そこは現状、こんな風になっているらしい。製作委員会曰く、

アニメ本編に出演する声優たちでユニットを作りましょう。彼女たちに主題歌を歌わせれば、番組主体のイベントやライブも開催できてウハウハ☆

ということのようだ。

例えば。2006年にオンエアされた『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』という作品がある。


[CD] 恋するココロ / eufonius - Neowing

主題歌を担当したのはeufoniusで、独特の旋律と歌声が印象的だったが、
果たして、仮に2012年の現在、この作品が初めてアニメ化されるとした場合、
かしましの主題歌はどんな風になっているだろうか。
おそらく、eufoniusの曲は、いや少なくとも「恋するココロ」は、採用されていないだろう。

※特に他意はありません。本当に。あ、この歌大好きです。マジで。CD持ってますw

今の流行や風潮を考慮すれば、
「メインの出演声優が3人も居るんだから、ユニット結成して売り出さない手はない」
と、制作側が考えても不思議じゃないし、それが自然というもの。

見回してみると、昨今のアニメは以前にも増して、企画ユニット花ざかりだ。
たまたまeufoniusの例を取り上げたが、モモーイだってここには容易に入り込めない。
昨年は楽曲提供という形で、どうにかアニソンタイアップに喰い込めたモモーイだが、
単独アーティスト表記で、この流れに乗るのは至難の業かもしれない。
最近だとウルプリが電波曲で主題歌を獲得したものの、主演声優CVをむりやりコラボ名目で捩じ込まれている訳で。
声優ユニットは「新人声優を手っ取り早く売り出す」という面もあるため、
しばらくはこうした風潮が続きそうだ。


限界突破〜インフィニティ〜へ向けた考察


少なくとも2012年の現在においては、アニソンの風潮は変化の兆しが見えず、
今後もエレガっぽい曲、カッコイイ系の曲、企画声優ユニット曲、が氾濫することは間違いなさそうだが、
現状に落胆しても仕方ない。
この状況を踏まえた上で、どうやったらモモーイが、アニソン主題歌をゲットできるかを考えていこう。

ケース1.楽曲提供に特化する

モモーイアニサマの舞台に立つ」ではなく、「桃井曲がアニサマで流れる」ことを目的にしたケース。
ダ・カーポのキャラクターソングが好評なことから、アニメ化の際にも関連曲を歌えることに期待したいところだが、
それはそれとして、本人が表舞台に立たないこの案は、個人的にはあまり好みでない。

ケース2.美少女ゲーム主題歌を抑えておく

将来アニメ化されそうな大型PC美少女ゲームの主題歌を、あらかじめ抑えておく。
ラノベ原作系は先述の2つの大きな流れに向かってしまいそうなので、
既得権を行使できそうなこの案は有力。
ただアニメ化そのものが不確定な上に、来年のアニサマには間に合わないのが難点。

ケース3.モモーイ自らが声優ユニットに参加する

番組の出演声優に名を連ねることで、企画ユニット主題歌の流れに強引に参加するパターン。
モモーイが出演する必要がある上に、モモーイ単独では無いこと、
また桃井楽曲を歌えるとは限らないといった点がマイナス。


ということで、どれも決め手にかけるというか、いまいちピリッとしない。
個人的にはメッセージソングを引っ提げて、単独でステージを跳ねたり走ったり転んだり(笑)するモモーイが観たいのだが、
そんなシンプルな姿が一番ハードル高いなんて、何と酷な話だろう。

時代の空気や流行は、移り変わっていくのが常。
この流れが数年後にどうなっているかは分からないにしても、
少なくとも「今」アニソンタイアップを獲得するためには、
この現状を把握、分析した上で、どこを攻めるのか、どう攻めるのかといった「戦略」が必要。

もちろんこうしたことを考えるのは、モモーイ本人と言うよりは、
周囲の関係者やレーベルの人たちの役目。
アーティスト自身が明確に「こうしたい」ということを提示した以上は、
ファンもそれを期待してしまう訳で。
ぜひ関係者各位はいっそうの奮起と、しっかりとした戦略をもって、
モモーイが提示した「アニサマ再臨」という目標へと
歩調を合わせて進んで欲しい所。


ああ、戦略とか営業とか大丈夫なんだろうか(;^ω^)
でも頑張るしかないっすよ。
期待してます。
目指せアニサマ