オリジナルモデルのヘッドホンを出すぐらいのモモーイですから、こうしたイベントに出演するのは不思議でも何でもない。『HEADPHONE LOVE』なんて歌まで歌ってるくらいだしね。という訳で、台風接近の荒天の中、モモーイのヘッドホン蘊蓄を拝聴しに(笑)青山まで足を運んでみました。
会場は『スタジアムプレイス青山』の7階・8階。エレベーターを降りて左へまっすぐ進むと、すぐに『白夜書房』さんのブースを発見。
白夜書房さんは11月末発売の『サウンドガール・デュオ−音響少女−』の宣伝告知と、『新・萌えるヘッドホン読本』の販売をしていました。
13時開始のモモーイトークイベント、整理券は12時の段階で配布終了。
こちらはFOSTEXのブース。試聴モデルがずらり。
モモーイモデルのヘッドホン『mh256』の試聴コーナーも。これはモモーイがサインする前の貴重な?カット。サイン後の様子はモモブロでw
【12:45】待機列の形成がスタート。通用階段にざっくり整列した後、あらためて番号順に呼び出される形式でした。白夜書房ブース前の特設ステージはこぢんまりした感じで、整理券配布の50人が胡座座りするとかなりギチギチ。その周囲をギャラリー、報道陣が囲む感じでかなりの盛況感。家元はほぼ最後尾番号だったので最後方左端のポジショニング。後ろから見ると参加者のmh256所有率が凄い。イベントとまったく関係ない別企業の担当者も掛けてましたねw 工場や量販店以外で、世界一桃井ヘッドホンが集まった場所だなw
【13:01】司会進行役の声優・早瀬弥生さんが登場してイベントスタート。簡単な前説の後、モモーイが呼び込まれました。…統制無し(笑)すぐに媒体向けの記念撮影…いや、写真撮影が。この撮影の模様は後日『AV WATCH』さんに掲載されると思われます。
『モモーイが語る mh256ヘッドホン開発秘話』
トークイベント第1部は『FOSTEX』のmh256開発担当、山口氏を招いての、mh256開発エピソードトーク。開発の経緯を聞かれた山口氏がいきなりぶっちゃけトーク全開。山口:一つの製品には少なくとも100人前後の人間が携わります。企業ですから、立てた企画で最低限、社員にご飯も食べさせなきゃいけないし、その上で利益も出さなきゃいけない。FOSTEXは老舗の会社で、こうしたモデルは前例が無かっただけに、企画を通すのには凄く苦労した。ただ、やったことが無い分「どこまでやれるのか」の振れ幅が決まってなかったので、そういう意味では大胆にやらせてもらえました。
何か、タミヤさんがモモーイモデルのミニ四駆をリリースしたときの、進藤さんの苦労話とリンクしますね。イメージ的に硬派な会社だという点も含めて。
モモーイはヘッドホン開発に当たっては、デザインや同梱物などのアドバイザー的な役割だったとのこと。素材の材質とか、色はどうしようか、とか。イヤーカップは『痛化』しやすいようにつるつるの材質に、カスタマイズ出来るようにシールを同梱したり、アクセントにウルトラオレンジをイメージした配色を施すなど。商品同梱のテスターCDは8センチCDですが、これもモモーイのこだわり。今は8センチCDをプレスする方がコストがかかって大変なんだとか(;^ω^)さて、そんな苦労の末誕生したモモーイヘッドホン。ぶっちゃけ収益はどうだったの?
山口:おかげさまで、めちゃくちゃ収益あがってますよ!
桃井:マジで!?「めちゃくちゃ」売れてるの?
山口:少なくとも関わった社員全員がご飯を食べられ、私の首も繋がってます(笑)・・・山口さん、言い直しましたね( ̄ー ̄)ニヤリ
モモーイによる、ヘッドホン聴き比べ!
つづいては白夜書房刊『サウンドガール・デュオ−音響少女−』の著者・岩井喬氏を招いての、ヘッドホン聴き比べコーナー。著者の岩井氏とモモーイは同い年。このイベントにモモーイを呼んだのもこの方。『サウンドガール・デュオ−音響少女−』はヘッドホンに限らず音響全般を題材にした萌え擬人化本で、萌えを入口にオーディオファンの裾野を広げようというのがコンセプト。
サウンドガール デュオ ―音響少女― Soundgirl duo
- 作者: 岩井喬
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2010/11/30
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 38回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
さて、ここで用意されたヘッドホンは全部で3点。どれもいわゆる「ハイエンド」なモデルで、お値段も○○万円と、おいそれと手が出ない代物。機材が良ければ音源にもこだわるのがオーディオマニアなのですが、
桃井:先日つくばに行って、EXPO当時を思い返していたんですけど、はっきり言って私、21世紀になったらもっと良い音で音楽が聴けると思ってました。でも最近は配信の圧縮音源が全盛で、どうしてみんなシャリシャリした音で我慢できるのか不思議。私は配信でも音楽ガンガン買ってますけど、それで『この曲良いな』って思ったらCDやそれ以上の音質で聴きたい、って思うし、実際入手してますもの。
岩井:iPodなどのシリコンオーディオが増えてきて、みなさん『沢山曲を入れたい』っていうのが前面に出てきている感じですね。ファイルサイズが大きくなりますけど、みなさん是非一度、無圧縮のものと圧縮したものを聴き比べてみてください。ハッキリ違いが分かると思いますよ。
桃井:圧縮がかかるとどうしても、ハイハットなどの高音が痩せて聴こえちゃう。私の曲は比較的圧縮に耐えるものだと思うんですけど(笑)生楽器を使っている曲とかは、圧縮の影響が如実に出ちゃいますよね。
岩井:桃井さん、音質を追求したハイエンドCDを出してみたらどうですか?
桃井:ハイエンドCD!良いですね。制作費がむちゃくちゃかかりそうですけどw 今の時代は簡単に再生できるのが好まれてるんですかね?昔のオーディオ機器って、民生モデルでもイコライザーがついてたり、ドルビーC対応だったりしましたよね。そんな訳で、試聴用の音源には無圧縮高音質版の『IVY〜アイビー〜』を用意。最初に試聴するのはbeyerdynamic社の最新ヘッドホン『T1』。お値段はオープン価格で15万円ほど(;・∀・)
ハイエンドヘッドフォン beyerdynamic ベイヤーダイナミック T1
- 出版社/メーカー: Beyer Dynamic
- メディア: エレクトロニクス
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
『ヘッドホンで初めて、磁束密度1テスラを越えた、テスラテクノロジーのフラッグシップモデル』…言葉の意味は良く分からんが、とにかく凄いことは伝わった(;^ω^)さてモモーイの感想は?
桃井:マスタリングで「ちょっと聴きとりづらいかな?」と感じていたスネア付近の帯域がはっきり聞こえますね。サビのシンセの細かいフレーズもくっきり聞こえる。
続いては日本でもお馴染み、僕も知ってるゼンハイザー社製の『HD800』。こちらも16万円とか。。。
Sennheiser ゼンハイザー HD800 ダイナミック・オープン型ヘッドフォン
- メディア: エレクトロニクス
- クリック: 30回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ゼンハイザー好きで、同じヘッドホンをいくつも持っていると言うモモーイ。先日もノイズキャンセル版のヘッドホンを機内販売で衝動買いしたとか。
桃井:これは全然違う!私はこっちの方が好きかも。ダイナミックでノリノリな感じ。若い人はこっちの方が好きかも。エッジが立っているというか。
最後はULTRASONE社の超高級ヘッドホン『Edition 10』。2010台限定製造のプレミアム版で、お値段は39万円!ウルトラゾーン ヘッドフォン EDITION10 (デパート 高額品/常温倉庫)
- メディア: エレクトロニクス
- クリック: 23回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
完全にマニア向けとしか言いようが無い製品ですが、値段相応に性能も飛び抜けているんだとか。これにはモモーイも驚嘆の声。
桃井:これは凄く暖かみを感じる音。ぶっちゃけ私の音楽を再生するには適してないかもw ヘッドホンをしている感じがしなくて、側のスピーカーから音が鳴っているように思える。生ドラムとかの音が凄く綺麗に聞こえますね。
と言う訳で、同じヘッドホンという括りでも、メーカーのこだわりによって全然製品の特性は違ってくる訳ですね。あと、モモーイ曰く『ヘッドホンの外見と鳴る音は、きちんと合わせてあるんだなあ』と感じたそう。確かに高級プロダクトになればなるほど、そういう傾向は顕著かも。
余談ですが、「ヘッドホンをして喋ると声がでかくなる」現象に『桃井はるこ現象』という名前が付きました(・∀・)
サイン入りグッズ争奪!じゃんけん大会
イベントの最後はじゃんけん大会。今回の景品は、
いつもの通り僕はゲットできず。獲得された方に写真を撮らせて頂きました。裏山。という感じでイベントは終了。最後にモモーイから一言。
桃井:カオスなイベントでした(笑)オーディオの中のヘッドホンというカテゴリーだけで、こんなに盛り上がるんですね。今日は私のモデルのヘッドホン(mh256)を持っていてくださる方にこんなにお会いできて嬉しかったです。これからも良い音質で、聴いて楽しい音楽を届けられるように頑張っていきます。台風の中ありがとうございました!
なお、モモーイはこの後、会場内で生配信していたUstreamの番組に飛び入り参加してました。
※モモーイの登場は49分過ぎから。
んで、折角なのでモモーイが試聴したヘッドホンを、僕も試聴してみましたよ。
モデル『T1』は長蛇の試聴列のため断念。代わりにこのモデルを聴いてみました。イヤーパッドがベロア!ふっかふかで心地よい。音は個人的には若干低音寄り?の特性に感じました。
ゼンハイザーの『HD800』。ハウジングがでっかくて、耳をすっぽり覆った上にまだ余裕がある感じ。これは僕にとっては大変嬉しい。閉塞感が嫌でカナル型を敬遠している身としては、こうしたモデルがどんどん増えてくれることを望みます。ちなみにmh256は嫌いじゃないけど、ちょっと締め付けが強い感じかな? この『HD800』は音質も自分好み。ただちょっと音が堅いかも。
そしてこれがULTRASONE社製のプレミアムモデル『Edition10』。聴きながらへらへら笑ってしまった(;^ω^)お値段の高さに違わぬ異次元の鳴り方。スピーカーのコーンを横に置いているかのよう。こういう世界があることを知れただけでも、試聴できた甲斐があったという感じ。
ということで、またまたモモーイのおかげで未知の世界の深淵に触れることになりました。恥ずかしながら僕のリスニング環境は、かなりチープだと思います。音質の追求は若い頃はやってましたけど、最近はすっかり無頓着で、聴ければ良いって感じに。良い曲だなと思ったら、より高音質で聴くという方にはいかず、その代わり生音を求めてライブに行っちゃう。iTuneのリッピング設定もMP3固定で気にも留めてなかった。
そんな僕ですが、久しぶりにハイエンドオーディオを体感して激しく衝撃を受けました。せっかくの良い機会なので手持ちのCDを何枚か、ロスレスで聴いてみようと思います。もちろんモモーイオススメの自信作、FOSTEX mh256を使って、ね。
おまけ
アウトレットとは言え、ノイズキャンセルヘッドホンが1000円ぽっきり!思わず衝動買いしてしまいました。カナル型苦手なのに…(;^ω^)